高尾山(東京八王子)(2009年1月)

さて、今年の初詣は濃かったで、俺はよ!俺が修士@東工大のときに講師として知り合った製薬会社の医学研究者で、彼自身が社会人として東工大にて生命倫理で博士号をとったと優秀変人がいるのやが、ひょんな縁で仲良くなり、ときどき会合を持つ。今回は、丸1日を使って霊峰・高尾山で初詣に行って来た!

このおっちゃん、八王子近辺に住む子供2人おる40半ばぐらいの研究者やが、極めて型破りで、この俺に「今年は丑年だが、釈迦の臨終において(本来は最も歩くのが遅いはずの)牛が最初の動物であったとの故事から、『牛歩とは何ぞや』を高尾の峰で考えよう!」などと投げてくる傑物である。すかさず俺も、「軽やかな動物の代表もでもあった猫が、最後まで悲しみの輪に加わらなかったという逸話も示唆的ですな」などと返さざるを得ない。(どんだけオタクなのか。)

実際、1/8(木)という仕事始まってる平日に平気で俺のような仏教パンクと山に登っていることからも、極めて異質。非常に有能なので首にもならんしな。1人だけ2週目から研究所に出社し、「皆にびびられたが、出社すれば成果が出るものでもあるまいて」と意に介さない。非常に同じ匂いを感じる。

彼も俺のような異形の研究者/商売人/仏教徒には当然お目にかかったことがないから、波長が合うのやろうな。1回り年が離れて自分のインテリに比肩し得る人間は、早々日本にはおらんわ。

仏教や免疫構造や倫理の話で盛り上がり、登山前の昼食、登山中、登山後の夕食を合計してなんと11時間も話し続けたわ。ああいう話は、俺自身家でも研究室でもめったにできるものやないから、かなり新鮮であった。彼にも、「玉川大師」(例の洞窟礼拝所)を勧めておいたがな。

で、この高尾山、中々に素敵な山であった。

高尾山薬王院を目指して登山:
http://www.takaosan.or.jp/about_yakuouin.html

往路は1号路(表参道コース)をとった:
http://www.takaotozan.co.jp/cource/cource01.htm
1.5時間程度の登山なので丁度よかった。

今回は彼が提案した中から俺が決めた場所やったのだが、やはり決め手は、山(寺)が好きというのは置いておいても、本尊の「飯縄大権現」を勧請している寺にかつて訪れたことがないというところに由来した。で、この権現さんについて少しネットサーチをすると非常に興味深いので、ここしかないな、とな。プラス、オリジナルのご本尊が薬師如来やから、医療関係の身としても新年早々よいかなと考えてな。

で、俺らが地獄巡りをするときに結構ぶつかる「東海自然歩道」の起点/終点がここ高尾!反対側のポイントはもちろん、大阪の箕面、我がふるさと。やはり、東に高尾山(智山派)を持つように、西には真言の古刹・勝尾寺。どちらにも著名な滝がある。

権現さんの写真を1枚と、頂上からの富士山(右のほうで頭を雲の上に出してる)の眺めを添付する。博士は、いつも職場の研究所(日野の方にある)の屋上から朝この富士山を眺めて、1日の鋭気を吸収するらしい。変人やな、やはり。

下山した後は、八王子に出てまだ静かな歓楽街を進み、地下に入る居酒屋にて一献傾けながら、仏教、数学、医学、写真芸術、武術(我々は共に少林寺拳法の有段者で、判明したときは驚いたものだ)…と、縦横無尽に語りつくし、遅い家路へと向かった。楽しい初詣登山であった。

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