MONK衆が住職から何か言われておるぞ。
「やってみなするか?」
ははぁ、座禅だな。
それにはまず座布というものを使うのじゃ。
わしのように両足を膝の上にのせる結跏趺坐にマッチして、
面白いように背が伸びるんじゃ。
「そしてこちらが、ご存じあろうが…」
続いて、長い棒が出てきたゾ。寝ていると、バチンとやられる警策(曹洞宗では「きょうさく」と読む。臨済宗では「けいさく」)というやつである。
軽くたたいていただいたが、それでも結構くるそうじゃ。これを全力でやられると、さぞかし痛いであろう。もちろん、わしは受けたことなどないがな…。
修行では、線香に火をつけて、1本が燃え切るまでやるとのことじゃ。住職も最近は、学校の生徒さんに座禅を教えるのだという。みなも、この涼風すがすがしい風鈴寺で、無になられるのもいいかもな。