関西で「黄色いもの」といえば、真っ先に阪神タイガースというチームが思い浮かぶらしいな。
じゃが、昔はそうでもなかったろうに。
江戸時代の俳人に、与謝蕪村という有名なかたがおられた。
春の海ひねもすのたりのたりかな
どこかでこんな俳句を聞いたことはあるまいか?のんびりした素敵な句じゃ。
そんな俳句の達人がここ摩耶山を訪れ、一句詠んでおる。
なの花や月は東に日は西に
味わい深いのう…。これを顕彰して、句碑がたっておるんじゃよ。
何が言いたいのかというと、黄色は昔、菜の花でもあったということじゃ。
ではなぜ、摩耶山で菜の花なのかというと、このあたりは菜種油の産地としても名高く、ところどころに菜の花が咲いていたらしいのじゃ。それを水車を利用して、すりつぶし、油にしていたという。有名な灘の酒とともに、名物でもあった水車なのじゃが、1980年には姿を消したらしいのう。
そんなことも考えながら、黄色に思いをはせると、また違った趣が湧いてこんかのう。
そうそう、先日摩耶山で句会を開いてくださった雲の峰の朝妻先生が、わしのことを紹介してくれているそうじゃ。皆さんもぜひ覗いてみてくだされ。