座禅については、弱音ばかり書いている。
だが、本当にそう感じるのだから仕方ない。
ありのままを吐露させていただく。
以前、冬の座禅は寒さがつらいみたいなことを書いた。
季節は巡って、7月。猛暑である。
早起きしたので、6時ごろから座り始めたが、
10分もすると、ねばっこい汗を上半身に感じる。
Tシャツも肌にへばりついていきた。
実に不快な感覚である。
ただこれも感覚として、体に刻んでおこうと切り替えた。
寒いのと暑いのと、どちらが座りやすいかなど、あまり意味のないことが頭をよぎる。
不快には違いないが、個人的な好みだと夏の方がいい。
ただ、これについては、そのときの「体調」に左右されるだろう。
足のしびれや痛みと同じく、慣れもあるに違いない。
禅僧が「夏は暑いからやりまへんのや」とか言わないだろう。
暑さに加えて、雨も降り出してきた。
湿気も上がってくる。
「猛暑」「酷暑日」「集中豪雨」「線状降水帯」など、気象用語をテレビでよく聞く。
なんと味けのない言葉であろう。
使ったことはないが、調べると古来より雨をあらわすのに、雅趣あふれる言葉はたくさんある。
「驟雨」は突然降り出すにわか雨。
「白雨」は白く見える雨で、夕立。
「滝落とし」は激しく降る豪雨のこと。
「村雨」はざあざあ降って、すぐにやんでしまう雨。
「遣らずの雨」はいい。帰ろうとする人を引き留める雨。なんとも叙情的である。
暑さもこんな風に、微細に感じれば、楽しく付き合うこともできるものか。
「炎暑」「極暑」「溽暑」など…
こちらはさらに暑さが増してくるようである。