いよいよ、お世話になった森住職と奥様ともお別れになる。
こちらのお寺では、いろいろな方とご縁も結べたのう。
足の弱いご婦人が、わしを気に入っていただいて、
長い石段を登って、大勢のご友人をわしに会わせてくれて、ありがたかったのう。
実に、名残惜しい。
森住職は、旅立ちにあたり、お経と尺八を捧げてくれた。
「たむけ」という、ご住職が法要でも吹かれるお歌だそうだ。
雨音を聞きながら、古雅あふれる妙音が胸にじ~んと染み渡ったわい。
また、妙なる演奏を耳にできる日を心待ちにして。
本当に、ありがとうございました。