まこも?(2014年9月・三重県・竹成大日堂)

「まこも」とはなんぞ? 
すぐにピンときた向きはよほどの食通とお見受けする。わたしも40年以上生きてきて、つい最近知った。

妻が陶芸の題材として、「羅漢さんをみたい」という。東海地方で調べると、竹成五百羅漢という石仏群がヒットした。では、さっそくGO!
だだっ広い平地に目的地はあった。三重県三重郡菰野町。言葉は悪いが、観光地ではなく、何もないところである。だが、目的地に着くと、その様はすがすがしいぐらいに、壮観だった。
小山にびっしりと、羅漢さまが置かれているのだから。
 
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その数469体という。何でも江戸時代の住職が、思い立ち、土を盛り、山を作り、600体ばかりの羅漢を作られた。それが、明治の廃仏毀釈で石仏も壊されるなどの被害に。平和な世になり、今にいったっているという。丁寧な案内もしてくれる。
しばらく聞き入っていると、驚いたことに、ガイドさんが「ついて来なさい」と、羅漢の山を登って行くではないか? 罰当たり感に、少しびびったのだが、それでもガイドさんはお構いなし。石像満載の小山に上りながら、「これはえんま様」「こちらは空海さん」と、1つ1つの説明をしてくれる。顧客サービス度は満点である。そうそう、ここにおられるのは、仏教で出てくる羅漢さんばかりでなく、天照大神までおられるのだ。
山を下りると、ボランティアガイドの方に勧められ、向いにあるお堂で休んだ。しばし一服と思ったのだが、こちらの仏もすごかったのである。
彩色が残った大日如来が鎮座しておられる。
それも2体! 金剛界と胎蔵界。2体とも本尊なのである。
2体が本尊なんて、仏像好きの私も聞いたことがない。
しかも、その出来がすばらしい。無骨ながら、繊細な表情で、都会の仏師の仕業ではなかろうか。期待を裏切る驚きがある寺、それが菰野にあった。
 
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地元の世話人が、こぞって、ちん入者に説明してくれた。
 
「ただこのあたりは何も有名なものがないのよ」
「まあ、強いていえば、まこもかな…」
「まこもですか!」
 
小生も昨年東京の場末の中華料理屋で食べて以来、その名を失念していた。
野菜なのはわかっているのだが、どんなものなのか? 中国では高級食材としても知られる。
 
「そこらで採れるよ。近くなら、近くの役所の裏で生えてるよ」
 
姿はアシみたいなもので、根の部分を食する。
詳細はこちらを参照あれ。
何もないと謙そんされる菰野町が、力を入れているのが、まこもなのだそうだ。
「お茶に入れたり、いろいろ研究してるんよ」
 
上記のサイトを見ると、カレーにしたり、ケーキにしたりと涙ぐましい努力である。極めつけは…。
まこものゆるキャラまであるのである。もう後には引けないぞ、菰野町!
まこもと五百羅漢のまち、菰野町であった。
 
竹成大日堂
 三重県三重郡菰野町竹成2070
 近鉄四日市駅から福王山行きバス35分竹成下車すぐ
 
 

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