我々は、例のドーン・センターにて、30人ぐらいの濃い日本人仏教者らと合同で、チベット密教の我らが師匠、ロサン・ガンワン老師に「白ターラ菩薩の灌頂の儀式」を授けてもらっていたのです。2時間ぶっ通しの儀式であり修行でした。
いかす体験でした。
去年の10月に高野山金剛峰寺で受けたもの(金剛会曼荼羅結縁灌頂)と合わせて2度目の菩薩戒(菩薩としての誓い)の儀式を受け、ターラ菩薩の長寿・健康を中心とする儀式を授かってきました。かなりいかした感動的な体験でした。やっぱりホンモノは素晴らしいです。日本のそこらへんの坊さんも、まじで気合を入れて欲しいものです。いま、白ターラ菩薩は私と共におります。ふふふ。
ターラ尊は既にご存知でしょう。日本では珍しいですが、チベットでは最も著名な菩薩の1つ。観音菩薩がその慈悲の心から地獄で流した涙から生まれた双子の女菩薩の1人(もう片一方は緑ターラ菩薩)。美しい物語がたくさんあるんやな、これがまた。あっしはBerkeleyにいるときに、仏教論文書いてるときに、出会いました。
この儀式には、さすがに、「お前らも来いや!」と妻達には言いにくく、また、ホンモノの密儀であるため体験料金は4000円以上。導師はノーベル平和賞のダライラマ14世の信任厚いチベットの超絶的な高僧、ロサン・ガンワン師ですからねぇ、儀式内容を考えるとこんなものはした金みたいなものですが、それでもその「意味」が分からんと高く感じるでしょう。故に、俺ら「仏教マニア」だけで行きましたよ。
で、後で詳しく報告してやると、「…あんたらだけで行かせて正解でした!」みたいなことを言われました。御意でございますぞ。
で、その直後に、不規則な生活がたたってか、俺よりも遥かに肉体的に丈夫な妻がちょっと軽い風邪を引きましてな。珍しくも寝ておりました、2日ほど。
で、弱っちい俺もまた感染か?と思うたのですが、そこは白ターラ尊さまをこの身体に通して頂いた私、風邪など引くわけにはいかぬ。と、「オンターレ、トゥターレ、トゥレソハ!」と、金剛鈴を鳴らし金剛杵を持ち、加持済みの美しいターラ尊のお写真(ガンワン師匠から頂いた)を凝視しながら「偉大な大乗仏教の長者/成功者になりて衆生を救済するために、100まで生かせてくれい!」と祈願しておった。ちょっと喉が痛くなったけど、珍しく風邪は引きませんでした。ま、偶然でしょうけど。その「偶然」が重要なんすよ、ユング的に言えばね。