第10回 聖天句会報
平成十七年二月十九日
会場:福島聖天了徳院
指導:朝妻 力
主宰
★ 主宰特選 ☆ 入選 △添削入選 ◎ 互選特選 ○ 互選入選
主宰詠
春昼やマジシャン指をいかめしく
聖天の幟濡れゐる雨水かな
○★春霖に色深めゐる翁句碑 中川 晴美
★節分の豆咥へきし赤目鳩 宇佐美なほ子
○○○◎◎☆凍空にひゅるりと十八番口をつく 長谷川 稔
○○◎☆梅の香を抜け香煙の中に入る 両角たて夫
○○◎☆春愉し指ぱつちんにコイン消え 中川 晴美
○◎☆マンションの部屋控へ目に鬼は外 両角たて夫
○◎☆スケート靴脱ぎて自由を謳歌せり 宇佐美なほ子
○○☆春寒し夫の留守の梅茶漬 宇佐美なほ子
○○☆針祭後ろ姿に誇り見ゆ 塩谷 寿
◎☆びんづるの膝に弾める福の豆 中川 晴美
○☆春の夜の少しうすめし梅酒かな 飯島 匠
○☆雨粒を溜めて艶やか寒椿 小野由里子
○☆白梅も知らで聖天詣りけり 両角たて夫
☆梅の花ひときは御所のはなやぎぬ 粂 信一郎
☆厄除けと騒ぐ嫁の背いとほしき 長谷川 稔
☆豆だけで落しきれないほどの厄 粂 信一郎
☆嫁が飲む甘酒の跡春深し 長谷川 稔
☆春の夜の手品必死に復習ひけり 飯島 匠
☆園児らの面にぎやかに節分会 小川ひさこ
☆ペディキュアを塗る春寒もやはらぎて 小野由里子
○○△帰り来て白梅匂ふ駐輪場 小川ひさこ
○○△節分の鬼役をまたせがまるる 飯島 匠
○○△茶談義に加はる春の京の路地 長谷川 稔
○△山超えて身にしみわたる梅の花 塩谷 寿
○△もう食べることも出来ずよ針供養 粂 信一郎
○△銀盤の転びたる子に母が寄る 宇佐美なほ子
○△刈られても息吹く柳の芽の緑 小川ひさこ
△春来る窓の外には雀二羽 塩谷 寿
△ぬかづきてスケート靴の紐を締む 長谷川 稔
△父に上ぐバレンタインのチョコレート 小野由里子
△露天の湯空にくるりと舞ひ上がり 長谷川 稔
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