#9.「聖天句会 No.4 〜流し素麺とギターの音色」の巻  04年7月の聖天カフェ


第9回の聖天カフェ(7月17日)は、「聖天句会」の第3回目(通算第4回目)です。今回我々MONKフォーラムは何と、夏真っ盛りということで、「流し素麺をつつきながら句を詠もう!」という一風変わった句会を企画してみました。皆さん大変楽しまれたようです。

最初はちょっと戸惑っておられた皆さんも、「流し素麺のスペシャリスト」である「全日本流し素麺同好会」のプロお二人の手際よさもあって、あっという間に句作もそっちのけで流れてくる白いものを追いかけておられたようです。

が、もちろんそこは朝妻師匠率いる「雲の峰」同人の皆様。少し腹ごしらえができたら境内を巡り、いつもどおり句作に熱を入れておられたご様子。その結果は下段で証明済みでしょう。   
                                       モラ坊円瓢/平原憲道

青空のもと、流し素麺でございます



青空の境内にて、流し素麺が落ちてきます。このマッチしているのかミスマッチなのか主催者も不明な風情ですが、それなりにお寺に馴染んでいたのではないか…と我々は思っております。


「流し素麺同好会」の皆様、多謝です!




ちょっと待ちなさいよ…それ私のよ!






「…ちょっと待ちなさいよ…それ私のよ!」って、皆さん、仲良くお願いしますよ…。聖天さんも笑っておられたことでしょう。



美しいヴァイオリンの音色が響く…

美しいヴァイオリンの音色が昼下がりの境内に響く…。聖天カフェの第3回目からおなじみの、
27歳の若さでドイツの楽団にてコンサートマスターまで務めた、長谷川紘一さん(元大阪フィル)の「情熱のバイオリン」です。


「聞き惚れる」という言葉がぴったりですね。

 締めは住職の聖天俳句奉納です




今回も締めはもちろん、住職による聖天俳句奉納です。朝妻さん(左下)が各人のベスト句を読み上げていき、ご住職が本尊の大聖歓喜天にそれを奉納していきます。





    第4回 聖天句会報
            境内にて当季雑詠三句


■大聖歓喜天献納句  ★主宰特選 
☆入選 △添削入選 (今回は互選なし)

■     四阿に涼しく響く慕情かな
      弥陀尊に向き油蝉こときれぬ
      日面に灼けて仁王の剣長し
    △ 壇尻の鉦のつんざく夏木立
      ヴィオロンの溜め息長し夏木立
■   ☆ 炎天や水面に和む弥陀の顔
    ☆ そうめんさんおいしかつたよ良く冷えて
■   ☆ 美しい音に暑さ忘るるこの瞬間
■   ☆ 京の夏コンチキチンと明けにけり
      蚊の如く人が群れなす夜店前
      祭より浴衣美人に気を引かれ
■   ☆ 青い空白いそうめん赤トマト
      アスファルトゆらゆらゆれる打ち水す
■   ★ 参道に猫うづくまる大暑かな
    △ 聖天の幟の垂るる酷暑かな
    ☆ 炎ゆる日に子持ちの竜の目玉かな
■   ☆ 緑蔭を弦のびやかに響きけり
      鉦を打つ兄へ打ち振る大団扇
    ☆ 酒吹いて祭太鼓の音勇む
■   ☆ 四阿にビオロンを聴く青葉風
      五段接ぎ索麺流し掴みをり
      打水にバイオリン聴く至福かな
■   ☆ 片陰にビオロンを聞く寺の午後
    ☆ 炎天や狛の頭上に狛の頭上に角一本
    ☆ 聖天に聞く提琴の音涼し
■   ☆ きびきびと桴打つ子等や日焼けして
■   △ 片蔭や弦の音風に共鳴す
      まひまひや丸き波紋を大小に
■   ☆ ビオロンの調べに暑さ忘れけり
      湿らせし祭太鼓の音の艶
    △ 流れ来し索麺箸を潜り抜く
■   ☆ 蕉翁の碑を背に掬ふ冷素麺
    ☆ ヴィオロンの音色涼しや午下の風
    △ さうめんに混じり流るるプチトマト








主宰 詠


田野のぼる


宇佐美 直子
大西 弘之
粂 信一郎


小野 由里子

原田 伸夫


和田きよし


上 トヨ子


井澤 喜代美


田中 加代子


小川ひさ子


中川 晴美

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