お水取りにて(2003年3月)

いかすのう。妻が側におるのも忘れるほどに没頭して涙さえ流したお水取り、素晴らしかった!。あのたいまつの業火が燃えるさまを凝視しながら、108本式の数珠を握りしめながらくぁっっ!!と目を見開いて祈っておった。「おぉ、あの火炎で煩悩を浄化し小欲を大欲への昇華する…」とか、「のうまくさまんだばざらだん…」と不動明王ご真言(慈救呪)をつぶやいていたものよ。

いやはや、仏教が奈良にわが国にたどり着き、それから1300年近くもずっとこの修二会が続いている訳でよ。確か法相宗か、東大寺は。もろに「ゆが行唯識」を標榜する世親に無着の弟子たちが形成した宗派やな。その悠々たる歴史を思い、かつその教えの深遠さを思うとき、おのずから感涙にむせぶというものよ。じゃらじゃらと数珠を繰りながら、ただただ有難い仏の智恵。それは煩悩を焼き尽くす。焼かれる煩悩なぞどこにもないままで。

我らと同行した俺の顧客でもある夫妻(元近鉄系サラリーマンの中年起業家)がとった写真には、我に抱きついてカメラ目線の妻と、横に誰がおるかもさっぱり興味のない様子で、前方を凝視して数珠を握り締めている我の図が!いかす!夫妻も、「円瓢さんの仏教好きはホンモノ…人には結婚しても変わらんものがあると言うが、彼の場合はまず仏教ね」と感じ入っていた。任せとけや!しかもたくさん挨拶してきた。

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