たった100円で戦慄した!(2017年7月・大阪市・正圓寺)

期待していなかっただけに戦慄した。
やってくれるやん大阪市教育委員会!
 
7月9日からわずか3日間の展示だった。
向かったのは、以前訪れた「天下茶屋聖天」といわれる正圓寺。
地下鉄・天下茶屋からうだるような暑さの中、東に歩いて行くと、
住宅地から小高い山が顔を出す。
これが聖天山。ここに目的の正圓寺がある。
 
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展示のタイトルは「特別公開 正圓寺仏像群」とあるが、
大阪市内の非公開文化財を特別に公開するものだ。
こじんまりした境内には、すでに30人ばかりがたむろしている。
 
観覧料は、資料代も込みでなんと100円ポッキリ。
けたが1つちゃうんちゃうか、と思うがたった100円で仏像群を堪能できる。
まずは、不動堂。護摩炊きをしているためか、堂内のお不動さんは、黒光りしていい感じである。
そして、聖天堂。絶対秘仏の歓喜天をまつる。当然、厨子の中でおられる。
 
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ここまでは、普通の聖天堂と変わらぬのだが、内陣の左手奥から妖艶な視線を感じる。
目をこらすと、なんと半跏思惟の歓喜天が意地悪げな視線を向けている。こんなん初めて観たし、そしてなにか悪魔的で、ハブに対するマングースよろしく身動きが取れなくなる。
これも本当は隠しておいた方がよいのでは…。
 
そんな意味では、貴重な展示である。外陣の仏像群もこれまた息を飲む。
人間の形をした歓喜天は、さもありなんだが、
キツネに乗られた御仁には、凍り付いた。
あのインドでは人肉を食らうダーキニーを起源とする荼枳尼天(だきにてん)である!
愛知県の豊川稲荷にも祀られている天部の神様。
初めて拝んだが、イメージの割には穏やかなお顔をしている。
いや、むしろ主役は蛇を首に巻いた白狐なのかもしれない。
小ぶりの像だが、不思議な妖気を漂わせている。みなも同じものを感じるらしく、荼枳尼天の前で端座し、しげしげと小像を眺めていた。
 
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振り返ると、奇妙な像をおさめた厨子があった。
天川弁財天曼荼羅。これ、れっきとした立体の像である。
蛇がとぐろを巻いており、緑の彩色が残っているのも妙にリアルでゾクゾクする。
 
一般の展示では、釈迦如来や地蔵菩薩や観音様など、容姿端麗な仏像が並ぶ。
だが、この寺の展示はおどろおどろしい天部の神様が勢ぞろい。
しかも目と鼻の位置で眺められる。
そして、もう一度言うが100円。この日で終わってしまうのが、もったいない。
別に、宣伝しているわけではないが、この資料も思い入れたっぷりに書かれたいい資料なのだ。
企画者の愛情が伝わってきた。
 
付け加えると、このお寺は仏友と寒い時期に訪れた。
そのころは、ハンチングをかけてもらっていたが、
この暑さでは、この通りであった。
 
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お地蔵様もサマービズである。
 
 
●正圓寺
  大阪市阿倍野区松虫通3-2-32
  阪堺電車・北天下茶屋から東に徒歩10分
  ☎06-6651-2727
 
 
 
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